豊かな伊勢湾を取り戻そう! 進化する森の健康診断 川の健康診断は
市民の視点による川の評価
不耕起水田から眺めると
地域社会と自然環境 広がる森の健康診断 子どもたちが思い切り遊べる
自然を取り戻したい
木曽岬干拓地で環境と開発の棲み分けを
・・・・伊勢・三河湾流域ネットワークリレートークとは?   ・・・・
   伊勢・三河湾流域で、流域再生に携わる個人の活動や視点をリレー方式で紹介する双方向性連続トーク企画です。 現場の第一線で活動している人が何を思い、どう流域の人たちとつながっていこうと模索しているのか、 また、今伊勢・三河流域でどのようなことが起こっているのか、どのように解決していけばよいのか私たち流域の皆で考えましょう。

リレートーク8/48里2/12
投稿者
高山進
所属 三重大学生物資源学部、三重大学高等教育創造開発センター、日本環境学会役員
リレーコメント
自然と思い切り戯れた少年が大人になったような今枝さんのキャラが良く出ていました。 お勧めの2つの映画も子どもの目線に立って作られた映画だし、 「環境教育」と振りかぶらなくても、自然に「環境教育」している活動ぶりが伝わってきました。
投稿者おススメ情報
関連ホームページ
日本野鳥の会三重県支部
チュウヒサミット2006お知らせ
三重大学高等教育創造開発センター
日本環境学会  
タイトル
木曽岬干拓地で環境と開発の棲み分けを
サブタイトル
口先だけの共生論を乗り越えよう
本文
   私もかつては昆虫少年だったのだけれど4歳から東京に引っ越し、周りの自然が限られていたせいがあったのか、 根っからの自然派には育ちませんでした。大学時代に物理を専攻しながら理科と社会の間を見つめる 「科学史・科学論」に惹かれ、サークルを作りました。そこでニュートンやガリレイの著作を読んだり、 70年代初め頃「科学の負の産物」と見られていた「公害」の現地調査なども行いました。 環境問題への切り込みと歴史の視点を併せ持つのが私の流儀とすれば、 その原点は大学時代のサークルにあったんだなと再確認しました。
   昨年12月、伊勢・三河流域ネットワークの数名が木曽岬干拓地において、 野鳥の会三重県支部と愛知県野鳥保護連絡協議会が毎年冬場に行っている チュウヒという猛禽類のねぐら調査に同行させて頂きました。 15時半という時間に干拓地北側に唯一設けられた入り口、 緑風橋で彼ら10人ほどの比較的高齢層のバードウオッチャーたちが迎えてくれました。 木曽川河口にかつて広がっていた440haという広大な干潟は、堤防で閉めきられ、 干拓地は「農地のため」という目標を失ったまま約30年間放置され、 今は一面の草原となっています。彼らはここで4年近く集中的にチュウヒの調査を行ってきました。
   さっそく私を含めた見学者と彼らによる簡単な自己紹介の後、堤防の何ヶ所かに散らばり、 観察が始まりました。チュウヒの保護部長を務めるKさんの車で中央の道をゆっくり南下し、 背の高い草地が広がる景色を眺めていましたが、 中央からやや南の地点にさしかかった時にチュウヒの群れの飛翔が目に入りました。 肉眼と望遠鏡でKさんが名人芸のように数えてみると、約20羽ほどが確認されました。 「これほどの数で群れるところは日本中探しても見あたらない」とのこと。 なにせ国内で繁殖している個体数がわずか数十羽となった 「絶滅危惧種U類」の鳥、もっとも、大陸から渡ってくる個体数は国内型よりも多いとのことであるが、 正確なことはまだほとんどわかっていないといいます。  私はこの木曽岬干拓地問題を次の視点から捉えることが「持続可能な社会作り」の方向と合致すると思うのです。
   @ 干拓地はもともと干潟であり、伊勢湾のゆたかな生物生産力と浄化能力を支えていた場所である。この地に盛り土をすることは「潜在的な干潟」を破壊することに他ならず、この環境影響を直視するべきである。そしてこの行為に対する代償は、干拓地を塩水湿地に戻すことである。
   A たとえ将来北側に都市的な施設を建設するとしても適正なものとし、一定の緩衝地帯を挟み、南側にはチュウヒが現在よりもゆとりを持って生息できる生態系を強化する。
   B 塩水湿地の再生とチュウヒの保全を前提とした、本格的な再生計画づくりに着手すべきである。  野鳥の会とその後何度か話をしチュウヒの保全と塩水湿地化はともに成り立つ、基本的には親和的な方向と確認しています。もし愛知万博がスローガンにしたような「自然の叡智」をうわべだけのものにしない決意があるのなら、この方向がベストではないかと思っています。
リレーコメント
 山本さんの熱き想いはどんなところに由来するのか、とくと語ってください。
次回投稿は海からのメッセージです。
 06.初稿   06.公開  版権 伊勢・三河湾流域ネットワーク
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リレートーク7/48川2/12
投稿者
今枝 久
所属 リリオの会  愛知・川の会  すくすくクラブ 竃シ邦テクノ
リレーコメント
西川さん 矢作川森の健康診断からもう1年経つんですね。 川では山への思いは、あるのでしょうか・・・・ってミズクサイこと言わないで下さいよ。 連休も夕立山森林塾で間伐実習してきました。この1年森林のことが知りたくて森に恋してる状態です。
投稿者おススメ情報
関連ホームページ
お勧め本
   透明な存在の不透明な悪意

お勧め団体

   だれでもばんぱく協会
   川の日ワークショップ
   こどもNPO

お勧め商品
   みんなの民族楽器ミンミン

お勧め情報
   映画 森の学校
   映画 こどもの時間
タイトル
子どもたちが思い切り遊べる自然を取り戻したい
サブタイトル
まずは大人が楽しまなくちゃ!
本文
   伊勢・三河湾流域ネットワークができてまだ1年ちょっとなんですね。 準備に2年以上もかかってたのでずっとやってたような気がしますが。
   僕は1998年にリリオの会を立ち上げ、当初は万博協会や愛知県に新住計画の跡地利用の提言をしたり、 犬山の雑木林に茶々入れたりしてました。1999年にメダカが絶滅危惧種に指定されたのを機に、 ちょっと活動してみたら引きがいいので、全国でもうるさい部類の淡水魚保護系の団体になりました。 子供を川に突き落とすことを環境教育と勘違いしてると評される人格です。 その後川団体のネットワーク活動をしておりましたが、 ニワケンに「あんた、たまには人工林の勉強もしなさい」といわれてあの有名な矢作川森の健康診断に参加しました。 もともとリリオと言う会の名前はユリノキの学名に由来するので植物に関わるのは自然なことのように感じてます。
   会の基本方針は事務局の岸君の作で「100人の団体を1個作るより10人の団体を10個作ってネットワークしよう」、 会のモットーは「いいかげん」です。 設立時に環境をやるなら息切しないいうにいい加減ににやりなさいと、 岩倉のJCの元理事長の高桑氏に助言されました。おかげ様で9年目に無事突入です。
   ですから活動はみんな勝手ばらばらにやってます。 自然観察会、焼き物、魚とり、竹細工、デジカメ教室、ウォーキング、コンサート、 宴会など多種多様です。 基本はまず大人が楽しんで、子供はそのおこぼれを享受すること。 環境教育なんて振りかぶっちゃうときっと大事なことが伝わらない気がします。
   毎年夏、小牧の合瀬川で子どもを筏で流すんですが、子どもと同じ数くらいの大人が川に入っています。 昔はみんな子どもは川で遊んだもんだ、 年に1回や2回子どもを川で自由に遊ばせてやりたいと言う思いだけで誰に指図されるでもなしに自主的に 川に腰まで浸かって子どもと遊んでくれる大人がいます。
   この会の人たちも多分「子どもたちが思い切り遊べる自然を取り戻したい」 という思いが活動のひとつの原点になってると思います。僕は今47歳で、 ちょうど高度成長が始まったと言われる伊勢湾台風の年の生まれです。 主婦の専業化、地域コミュニティーの崩壊、陰湿ないじめ、不登校、 引きこもりと書きたいことは山(海)ほどありますが、僕たちの世代のあたりで 先輩方から受け継いできた遊びの伝統が途絶えてしまったことが大きな問題だと感じてます。 それを何とかつなげていく事が僕にとっては最も重要な活動です。 山川里海どこで遊んでもテレビゲームより楽しいことを子どもたちに伝えていきたいと思ってます。
リレーコメント
高山先生 ご無沙汰してます。最近伊勢湾になかなか行けないかわりに、山に行ったり表浜に顔を出したりしてます。 今回はご専門も含めて里の話も聞かせて下さい。
次回投稿は里からのメッセージです。
 06.05.17初稿   06.05.19公開
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リレートーク/48山川里海/12
投稿者
西川 早人
所属矢作川水系森林ボランティア協議会(矢森協)
リレーコメント
広がる森の健康診断。流域は一つです。豊田から恵南(恵那南)根羽へと矢作川上流へ健康診断はさらなる広がりをしています。熱い上流域の思いを込めて。
投稿者おススメ情報
タイトル
広がる森の健康診断
サブタイトル
熱い思を込めて
本文
   6/3に「第2回矢作川 森の健康診断」が行われます。
   今回は昨年の新豊田市域から上流に上り、岐阜県恵那市南部地区(上矢作、明智、串原など)、長野県根羽村を中心に調査します。
   昨年の残りの足助地区も行いますので3県にわたって行われることになりました。
   これは、3月26日の第1回実行委員会に41名の方が集まり、恵那の方、根羽の方から積極的な発言があったからです。 
   第2回の実行委員会には現地(恵那、根羽)に実行委員を派遣し、正式に現地の意向を確認し、3地域で行うことを決めました。
   4月25日の夜には、恵南森林組合にコースガイドをお願いした方18名があつまり、実際のポイントを確認し、下見の打ち合わせなどが行われました。
   その会場でのことです。
   まず、矢森協の説明をし、昨年の健康診断のビデオを見てもらいました。
   「山を守りましょう。豊かな山にしたいものです。あの、東海豪雨を二度と起こさないようにしましょう」「上流も下流も一緒になり・・」などなどの話がされました。
   するとある方が「上流の責任を問われないか」「自分たちも豊かな森を望んでいる」との話がありました。
   東海豪雨のようなことは、上流の人間が山をいいかげんにしたから災害になったと街の人は思ってないか。
   自分たちもひどい被害を受けたが「山を一緒になり守れないか」、とつとつと語られました。
   矢森協は一緒に考えながら山を豊かにしたい、だから、このようなイベントを行うのだ。一緒にまわって調査をし、理解し合いながら協力していこうと話されました。
   6/3はきっとこの思いがいっぱいの盛り上がりをみせてくれるでしょう。
   「流域は一つ」伊勢三河湾流域ネットワークの心は、恵那南部、矢作川最上流でも受け入れられました。
   この気持ちを皆が確認し、明日に発展させるよう今年もまた、森の健康診断が活き高く行われます。
リレーコメント
川では山への思いは、あるのでしょうか・・・・
次回投稿は川からのメッセージです。
第7回→子どもたちが思い切り遊べる
自然を取り戻したい
 06.初稿   06.公開  版権 伊勢・三河湾流域ネットワーク
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リレートーク5/48 海2/12
投稿者
田中雄二
所属NPO法人表浜ネットワーク・豊橋サーフィン協会・日本ウミガメ協議会
リレーコメント
   井上祥一郎さんから湧き水のトークを受信。本文の中に出てくる井上さんから伺った 「湧き水の多少が山川里海の健康尺度」は様々な所で適用出来るのでは無いのでしょうか。 私の活動する表浜海岸でも実証出来そうです。
投稿者おススメ情報
関連ホームページ
お勧め本
砂浜海岸の生態学

自然保護とサスティナブル・ツーリズム
お勧め商品
表浜の観光地曳き網漁
タイトル
地域社会と自然環境
サブタイトル
人と自然の関わり方の変化
本文
   渥美半島伊良湖から浜名湖の今切れ口までの海岸を、私たちは通称表浜海岸と呼び波乗りや海岸の散策など楽しみ親しんできました。
長く続く弓状の砂浜と、方部とよばれる海食崖が連なる渥美半島の沿岸は離水系の海岸として勇壮な景観を持った海岸です。
   NPO法人表浜ネットワークはこのフィールドを軸に保全・調査活動を行っています。
   今、その表浜、いや遠州灘全体で大きな転換期を迎え問題となっています。それは砂浜の消失です。
   今回は私たちのフィールド、表浜海岸についての侵食問題と海浜環境、地域社会の関わりを報告したいと思います。
   今、表浜海岸(遠州灘沿岸)は天竜川からの砂の供給が減っている上に、傾斜提や離岸提など人口構造物による護岸対策が進められています。
   しかし、その結果は現状を考察すると、砂浜が偏った海岸となり好まざる結果を招いているようです。
   表浜では2市5町(以前は渥美町、赤羽根町、田原町、豊橋市、湖西市、新居町)と言った自治体枠の中、さらに港湾などの区域にも寄って区分けされ、それぞれの管轄で海岸保全事業が進められてきました。
その縦割り構造の中、各々の区域は事前の調査また効果や根拠も不明確な海岸保全維持工事が進められてきました。
   その結果、長い弓状の美しい砂浜を誇っていた海岸は、いまや歪な砂の偏りと浜崖(砂浜が崖のように削れる症状)の海岸となってしまったのが現実のようです。
   さらに今、昨年の黒潮の蛇行によっての高潮、また大型化する台風などによって砂浜は大打撃を受けました。
   温暖化による恒常的な潮位の上昇にも影響しているのか、ここ数年で完全に砂浜の途切れた海岸も発生してしまいました。
   以前は繋がっていた表浜の砂浜は豊橋市伊古部より以西では高潮時には浜は水没してしまいます。
   砂浜の減少は、アカウミガメのような代表的な海棲生物や、昆虫類、植生類にも、多大な影響を与えます。
   表浜海岸のシンボル的存在でもあるアカウミガメに関しては、砂浜が奥行きが狭くなることに関しては死活問題となっています。
産卵に必要な浜が確保出来ないと言うことは、直に産卵が出来ない事に繋がります。また海岸に設置された構造物もウミガメの上陸をブロックしてしまいます。
また植生にしても、砂浜をしっかりと維持していたコウボウムギなど地下茎の植物帯も破壊し傾斜堤などに置き換えられてきました。
その数々の海岸の生態系の犠牲に対し、目的の護岸・養浜は果たせたのでしょうか?
   そこで今までの自然海岸と人工構造物による方策とどちらが、護岸養浜能力があるのか再考する必要があるのではないかと思います。
   今、砂浜の消波能力はかなり高い能力を持っている事が、認識されています。
   傾斜の緩やかな砂浜は波の力を徐々に弱める最適な消波を行います。
   その祭、潮の飛散も当然ながら押さえられますから、近辺の塩害も押さえられます。
   また、生き物の肺のように海水の汚濁を吸収濾過を行う機能も備えています。
   流動的な砂は潮流や波などに寄って変化するものの、その流動的な資質から再生能力も有しています。
   砂浜は陸地にとってスポンジ的な役割だと言えるでしょう。
   比べて人工構造物は、短期的な効果は認められるものの、固定されているが故、弊害も数々招いています。
   表浜に関しては、漂砂は供給源の天竜川から東→西と補給されます。
   漂砂の流れ状に設置された今切口の導流堤、離岸堤、高塚?伊古部の離岸堤、赤羽根漁港とすべての箇所の西部で侵食が顕著に表れています。
   その結果、偏りが顕著な耐久性の無い砂浜海岸となってしまいました。
   長年と続いた自然の浄化サイクルも保てなくなり、海の富栄養化を引き起こす要因となった現在では、魚や貝類などの海洋生物にも大きな影響を与えています。
砂浜の侵食は海岸にとって様々な問題に連携する要因なのです。
   そのような背景のもと、表浜ネットワークでは以前から粗朶(間伐材や雑木など)を利用した対策を実験的に行ってきました。
   しかし、局所的な効果は期待出来るが、広範囲には難しい面もあります。
   局所的に着いた砂を定着させる必要性が分かった今、植生を考慮した試みも必要があるようです。
   そこで昨年の海岸の現状を見て、構造物の背後に植生しているコウボウムギ(シバ)などの植物に着目いたしました。
   コウボウムギ類は地下茎は長く、絡み合い潮にあたっても枯れない強さ、元来の自生種でもあるため、表浜の環境にも強い事が認識されています。
   但し、粗朶・堆砂垣の養浜は広い砂浜に対して局所的な処置の段階であり、徐々に海浜の植生を再生させるには時間が掛かると言った短所もあります。
   今の海岸の現状は実際には末期的な状況に至ってしまっているのも現実です。
   連なる広い遠州灘海岸の現状を把握し、方策は速攻的な面と長期的な面も織り交ぜ、考えていく必要があるものと思います。
リレーコメント
次回投稿は山からのメッセージです。
第6 回→広がる森の健康診断
 06.初稿   06.公開  版権 伊勢・三河湾流域ネットワーク
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リレートーク4/48山川里海1/12
投稿者
井上祥一郎
所属 竃シ邦テクノ潟Gステム ・(有)アーステクノ
リレーコメント
村上誠治さんから川のトークを受信。本文の中に出てくる宮田さんから伺った「川の汚れは心の汚れ」は至言。上下流の連携にも大賛成。 川の通信簿は人の心の通信簿。湧水の復活が尾根から海底までの総合評価かな?
投稿者おススメ情報
お勧め本
鮎はダムに殺された
アユが百万匹かえってきた
不耕起でよみがえる
お勧め団体
たんぼの応援団

お勧め商品
   堀尾さんの間伐材の家
タイトル
不耕起水田から眺めると
サブタイトル
技術市民の環境問題への関わり方
本文
   私は技術市民と勝手に名乗って、専門を流域環境修復実学としています。    生家が仏師ですので小さいときから木に囲まれていました。
   大学で造林学を専攻し、カラマツ林で間伐後の林分生長を調べたのが卒論です。 下町育ちの私が始めて下刈鎌を持ったのが、松本盆地を見下ろすお寺の裏山でした。    それから35年が経過しました。
   熱帯林の伐採に汗を流したインドネシアのボルネオ島から帰った30歳過ぎから、 地下水涵養技術、汚水浄化技術、堆肥化技術、ヘドロ処理技術に取り組んできました。
   約30年の技術屋生活で得た現在の結論は、湧き水の多少が山川里海の健康尺度ということです。
   富山湾の海底湧水は豊な海のオアシス的存在のようですし、川と海を行き来するサケもアユも、湧き水の作る浮き砂礫の所に産卵するといいます。 孵化した稚魚の隠れ場で、餌も適度にあって多くの個体を維持し、私たちの食生活を豊かにします。
   湧き水は地下水の供給と、水みちの維持で成り立っています。    過度の地下水汲み上げと水田の減少、 開発による不透水面積の増大が地下水供給量を低下させ、手入れ不足人工林からの表土流出、 用排分離の田んぼからの落水・漏水、また、ダムなど河川構造物による砂礫遮断などが、 細かいシルト・粘土粒子を下流に送り透水性を低下させて水底の水みちを閉塞させます。
また、地下鉄、水岸の鋼矢板など地下構造物が水みちを変えました。
   ここでは里の代表格、国土の7%といわれる田んぼに注目します。田植え時期には代掻き水が、 私の研究場所の汽水湖を茶色に濁らせます。
   数年間で約30万m3のヘドロが浚渫されましたが、実験の結果ヘドロ中の砂を残し、砂以外のシルト・粘土と有機物の分離泥を外に持ち出すことが有効でした。    湧き水の視点から言うと水みちの維持手段です。
分離泥は田んぼ入れると稲作障害をおこす酸性硫酸塩土壌に似ていたので、 鉄と化合している硫黄を曝気して水中に追い出し、改善した泥を田んぼに戻せるよう準備をしました。
   「不耕起移植栽培+冬期湛水」の田んぼでは代掻き水は流れ出しません。改善泥を戻し、 耕さず、田んぼには水を張る、水みちを作りながら地下水供給量を増大させる新案です。
今、伊那谷にカラマツの間伐材で堀尾さんの家を建て、近くで「不耕起移植+冬期湛水」 田んぼをしたいと計画しています。私の家の間伐材があったカラマツ林も、 私の田んぼもシルト・粘土の流出を抑え、地下の川へ意識的に水を供給し、 この水は水みちを通って清らかな湧き水になり、小魚が泳ぎ、 貝もいて藻が揺れる豊な生き物の世界を支え、そこで遊ぶ子供達を包んでくれたらと思っています。
リレーコメント
渥美半島の特異な流域で活動中の表浜の田中雄二さん、ご夫妻で二人三脚。地道な活動の積み重ねが大きなうねりの予感を生み出しています。 手作り粗朶堆砂垣が貴重な砂を留めています。陸と海の協働作業。
次回投稿は海からのメッセージです。
第5回→地域社会と自然環境
 06.04.22初稿   06.04.27公開  版権 伊勢・三河湾流域ネットワーク
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リレートーク3/48川1/12
投稿者
村上誠治
所属土岐川・庄内川流域ネットワーク
リレーコメント
丹羽さんたちの矢作川・森林の健康診断にカルチャーショックともいえる刺激を受けて、 土岐川・庄内川流域ネットワークが呼びかけて、源流森の健康診断やりました。 川と源流の山がすっと繋がった気がします。今度は足元の川の健康診断ですね。乞うご期待です。
投稿者おススメ情報
お勧め団体

   矢田・庄内川をきれいにする会
   国交省庄内川河川事務所

お勧め商品

   高知県馬路村の間伐材で作った鞄や食器

お勧め情報

   2006年5月27日
   庄内川河口で春のクリーン大作戦
タイトル
川の健康診断は市民の視点による川の評価
サブタイトル
市民団体、個人が集い、上下流の連携と流域の行政、企業との協働の取り組み
 ビオトープ整備からゴミ拾いという活動からのヒント
本文
  まずは、土岐川・庄内川流域ネットワーク(以下、流域ネットワーク)の紹介から。
   流域ネットワークは土岐川、庄内川流域で活動する市民、環境のグループ、団体が集まり、 1999年2月の第1回準備会から約1年の議論を経て、2000年1月に発足しました。
   会の目的に「河川環境の保全・創出等について、市民団体及び個人が集い、情報交換や交流を進め、 流域の行政や企業とも連携し協働しながら信頼関係を構築しながら取り組む」と明記して、 「上下流の連携が重要。海から源流まで、面として広がりのある会議」をめざしています。
   流域ネットワークでは毎月交互に開催する定例会と役員会で団体の活動を交流し合っています。
   今、全体で取り組んでいるのは、河口から32Kmほどの大留橋周辺の左岸にある
志段味ビオトープの整備活動(1年間に15回の整備)と土岐川・庄内川のクリーン大作戦です。
   どちらも他団体や地元の自治会などにも呼びかけイベントとして開催しています。
   今年3月の「早春の志段味ビオトープで遊ぼう」には250人の参加、
昨年5月のクリーン大作戦には430人、11月には612人もの参加がありました。
   次回のクリーン大作戦は今年5月27日(土)に実施します。ぜひ、ご参加ください。 流域ネットワークの会長は「矢田・庄内川をきれいにする会」の活動を始めて30年という宮田さんですが、彼と、従来の水質基準だけで川を見ていても、川はわからない。 市民の視点から川の通信簿をつけてみたいねという話になりました。
   健康診断か通信簿かは置いておいて、どんな項目で評価すれば良いのかと考えてみました。
     1.水質 透明度、汚染物質濃度 解り易くは、飲めるのか、鮎がいるかなど
     2.水量と流れ その川に相応しい(これって難しい)
       水量と流速が確保されているか、流れが遮られていないか
     3.川底 砂、泥の状態
     4.川の臭い 臭いか、どんな臭いがするか
     5.護岸の状態 コンクリートか石か、自然にやさしい工法か
     6.川と川岸が周囲の風景と合っているか
     7.水の中の生き物 種類と数 
     8.川辺の植物、昆虫、動物 種類と数
     9.親水性 水辺まで子どもでも安全に降りていけるか、水辺で遊べるか
     10.川辺を歩けるか 草ぼうぼうではないか
     11.ゴミや廃棄物が投棄されていないか
   宮田さんの「矢田・庄内川をきれいにする会」の会是は「川をきれいにする活動は三位一体(市民、行政、企業の三者が一体となった取り組み)で」というものです。
   これに、山川里海という流域での連携が加われば、日本の環境の保全と再生の道が見えてくると思っています。どうですか、みなさん。
リレーコメント
考えてみると「技術市民」を提唱している井上祥一郎さんは、三位一体の活動と流域連携を体現している気がします。
市民の足元からの技術論などゆっくり聞きたいですね。
次回投稿は里からのメッセージです。
第4回→不耕起水田から眺めると
 06.04.12初稿   06.04.20公開  版権 伊勢・三河湾流域ネットワーク
全リレートーク   公開日程表
リンク   伊勢・三河湾流域ネットワークの・・・・   Home  ・・・・   最新イベント情報  ・・・・    

リレートーク2/48山1/12
投稿者
丹羽健司
所属 矢作川水系森林ボランティア協議会
リレーコメント
辻さんも参加の「山川里海聞き書き塾」、 4/1-2足助屋敷で塩野米松氏を講師に招いて開催。全員作業終了が午前1時、同時に懇親会開始。
いやはやハードでした。森の健康診断に反映できるのはいつになるやら。
投稿者おススメ情報

関連ホームページ

   矢作川水系森林ボランティア協議会
   足助きこり塾
   http://www.japan-net.ne.jp/~nagayama/wood/index.html

お勧め本

 

お勧め団体

   NPO法人都市と
       農山村交流センタースローライフ
   夕立山森林塾

お勧め商品

   堀尾さんの間伐材の家
   佐藤さんのwoodogとひのき枕

お勧め情報

   2006年6月3日
   第2回矢作川森の健康診断やります

   矢作川森の健康診断千人基金→PDF257KB
始めました。決して押し付けることなく、ひたすらどこかの誰かが勝手に振り込んでくれるのを待つ受け皿です。
タイトル
進化する森の健康診断
サブタイトル
愉しくて少しためになる・・・
本文
  「森の健康診断」とは何か。
  1チーム5〜6名で2万5千分の一の地図と100円グッズ調査セットを持って スギやヒノキの人工林に入る。4mの釣り竿で円を描いて混み具合を調べる。 植生調査は白いひもを伸ばして5m方形枠を造り植生や土壌を調べる。
  道すがら自然観察サポーターが野鳥や植物のことを教えてくれ、地元のコースガイドから山や里の話を聞く。
  暗い林が続く中、時折しっかりと手入れされた豊かで美しい人工林にも出会う。
  空が半分くらい見える、明るくて下草も豊かで足の裏から柔らかな土壌の感触が伝わってくる。 樹冠を見上げ、太さや高さを測定し、土を掘って、科学的かつ愉しく調査する。
  ここには五感をフル稼働した「交流と学習」がある。
  「人工林の見方がすっかり変わった」と都市からの参加者。
  「実は、ワシらも目からウロコだった」と地元の素人山主たち。たった一度の「森の健康診断」で、森を見る目と人が変わる。都市住民にとってはこれまで縁の無かった人工林が、地元の山主にとっては不良債権のようだった人工林が、がぜん「宝もの」に見え出す、金銭にかえられない、愛おしくかけがえのないものに見えてくる。
ずぶ濡れ、泥まみれになっても「愉しかったぁ」と明るくタオルで顔をぬぐう参加者たち。
  そのほとんどが「次回も参加したい」と答える。
  それが「森の健康診断]だ。
  「どうしたらそんなに人が集まり、愉しくやれるの?」と、何度も訊かれた。それはきっと、「効率を追わない」からだと思っている。

参加者だけでなくスタッフも準備段階から「愉しくて少しためになる」ことをモットーにしてきた。このような調査活動はとかく素人が研究者に従属しがちだが、その研究者も、金持ちの企業も、
権力を握る行政も、そしてただの素人も、みんな対等平等に愚直に議論し進めてきた。
  いつでもだれにとっても「愉しくて少しためになる」ものでありたいと願ってきた。
  「森の健康診断」は進化する。地元コースガイドが自主的に組織され、「ミニ緑のダム実験」が工夫された。
  「夕立山森林塾」では地元学を取り入れた試みが始まり、あわせて「山川里海聞き書き塾〜シニア聞き書き甲子園〜」も開講した。
矢作では新たに「矢作川森の健康診断1000人基金」を提唱し、1口1000円の寄附を広く呼びかける。
  5月には三重県鈴鹿川で、6月の第2回矢作川は長野県根羽村、岐阜県恵那市、愛知県豊田市の3県にまたがる。
  4月中旬「森の健康診断」(築地書館)が全国の書店に並ぶ。
  野火のように拡がる「森の健康診断」、次は「川・里・海」の番だ。
リレーコメント
河川ボランティアと森林ボランティアが手をつないで行った「土岐川・庄内川森の健康診断」。
村上さん、次は「川の健康診断」のスタンダードモデルをつくりましょう。
次回投稿は川からのメッセージです。
第3回→川の健康診断は市民の視点による川の評価
 06.4.7初稿   06.04.13公開06.04.20追記  版権 伊勢・三河湾流域ネットワーク
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リレートーク1/48海1/12
投稿者
辻 淳夫
所属NPO法人 藤前干潟を守る会
リレーコメント
3月10日に、国交省主導の「伊勢湾再生海域検討会」が開かれました。
委員参加した私は、忘れぬうちに知らせたいと手を挙げたら、リレートーク第一回になっていました!
投稿者おススメ情報
関連ホームページ
   伊勢湾再生海域検討会
   日本湿地ネットワーク
   IUCN日本委員会
お勧め本
   清渓川復元

   自然再生事業

   日本汽水紀行
タイトル
ゆたかな伊勢湾を取り戻そう!
サブタイトル
国交省も「伊勢湾再生」へ本腰? 
伊勢・三河湾流域ネットワークの力で本物に!
本文
  3月10日に、国交省主導の「伊勢湾再生海域検討会」が開かれました。
  委員参加した私は、早く内容をお知らせしてみなさまの智恵を借りたいと、 第一回のリレートークに手を挙げたのですが、なかなかその議事録が出てこず焦っていました。
  それでも〆切1日前にホームページが立ち上げられたのは、「泥縄名人」の強運でしょうか?
  国交省(港湾)も、「伊勢湾再生」へ本腰とはうれしいです。
ホームページも意欲的なつくりになっていて、情報満載。 発言者の名前が伏せられるなど、「公開」へ要修正点もありますが、これから、このホームページ に注目しましょう。
  第一回検討会は、始まる前から座長が決められていて、 膨大な資料の説明からはじまり、また従来型(行政主導)の委員会かと気が重くなりましたが、 水産試験所の鈴木さんから、 現状データの解釈についてさっそく忌憚のない意見が出されたりして、少し気が楽になり、 私も市民委員の立場から、検討会の進め方について意見をいいました。
  まずは伊勢湾の危機的な現状と原因について、委員として知りたいことに答えてほしい。
  例えば、埋立用の土砂を取った浚渫深場に発生する「貧酸素水塊」とは?、 干潟浅海域が過去数十年でどうなったか、海底地形の変遷と現状を詳しく見せてほしい、 解決に向けてどういう方策があり得るのか、委員同志で話しあい、そこから必要な資料を集めたり 、知識や経験を持つ人に話を聞くなど、議論の場作りからはじめたい、といったことです。
  幸い多くの委員も共感され、事務局もそれらの要望に応えることを約束されました。これまでも、 伊勢湾の環境修復に関係者の多大な努力がありながら、良くならなかったのは、 普通の市民感覚が必要でしょうか?4月13日に開かれる「味わって知る私たちの海」講座から湧いてくる、 すなおな市民の疑問や提案が力をもつでしょう。 ぜひ、明るい市民パワーをぶつけましょう!
  また、干潟浅海域の生態系復元にはラムサール条約で積まれた世界の知見や指針が有効と思われ、 いのちと流域全体からの視点が欠かせません。
  そして、海域検討会と別に開かれる陸域検討会に、森川里のメンバーが入り、海域との合同会議につなげ、 行政サイドだけの「推進会議」を、 文字通りお互いの「壁」を超える推進力を持つ、市民主導のしくみに進化させましょう。
リレーコメント
伊勢・三河湾流域ネットワークの理念は、先を行っています。
昨年目覚しく進展した「森の健康診断」と行動計画は、国交省の行動計画の先導的役割を果たすでしょう。丹羽さん、ぜひこの先をつないでください!

次回投稿は山からのメッセージです。
第2回→進化する森の健康診断
 06.3.9初稿   06.3.29公開  版権 伊勢・三河湾流域ネットワーク
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